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AED20年、防げ突然死 初動重要、スポーツ現場で普及

07/09 08:30

 元サッカー日本代表の松田直樹さんの追悼試合を終え、ファンにあいさつする選手たち=2013年8月、長野県松本平広域公園総合球技場

 運動中の突然死を防げ―。日本で自動体外式除細動器(AED)が使えるようになって1日で20年を迎えた。スポーツ現場で普及しつつある一方、処置が遅れて亡くなるケースがある。専門家は「最悪の事態を想定し命を救える行動が起こせるかに尽きる」と訴える。

 6月30日、インドネシアで行われたバドミントンのアジア・ジュニア選手権で17歳の男子中国選手が試合中に倒れ、その後に死亡した。コート内で胸骨圧迫、AED処置のないまま担架で運ばれたとみられている。

 事故を受け、日本AED財団は緊急メッセージを発出した。三田村秀雄理事長は、素早い救命処置の重要性を訴え「救命は一分一秒を争うので、時間感覚を身に付けてほしい」と呼びかけた。

 2011年にサッカーの日本フットボールリーグ、松本山雅(現Jリーグ3部)で、元日本代表の松田直樹さんが練習中に急性心筋梗塞で倒れ、34歳で急逝。当時、グラウンドにAEDはなかった。以後、クラブは機器を携行するようになり、毎年救命講習を実施。実際に救命した例もある。

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