内郷まちづくり市民会議は、いわき市の内郷公民館で、年齢に関係なく無料で食事ができるコミュニティー食堂「うちごうみんなの食堂」を始めた。毎月第１、第３土曜日の午前１１時半～午後０時半に開催しており、発起人で同食堂リーダーの多田弘美さん（５３）は「内郷地区の集いの場として定着してほしい」と話している。
幼稚園教諭として務めていた多田さんは、家庭の事情で朝食を食べられない子どもがいることを知り、食の大事さを実感した。「子どもだけではなく、疲れている父親や母親、孤食に耐える人が心豊かに暮らしてほしい」と会議で提案し、同食堂が誕生した。
提供メニューは同会議といわき内郷婦人会の会員が同公民館の調理室で作り、食材や食器は県の補助金を活用するほか、地域住民の協力や市内企業の協賛を得て運営していく。初日の６日に提供したメニューは「ただのカレー」。無料という意味や多田さんの名字、家庭のぬくもりを感じる素朴な味わいが由来という。多くの市民が訪れ、思いの詰まったカレーを味わった。
同会議の四ツ倉隆裕会長は「気軽に足を運んでほしい」と呼びかけている。７、８月中はカレー１００食、９月からは予約制で３０食を提供する。同会議のフェイスブックで情報を発信していく。問い合わせは多田さん（電話０９０・９７４６・３８８８）へ。
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