福島市職員が中学校の部活動指導員として、有償で勤務する「部活サポート職員制度」で、信夫中の技能主査伊東広樹さん(57)が第1号の職員となった。伊東さんは1日付で渡利中サッカー部の部活動指導員となり、生徒にサッカーの楽しさを伝えている。
同制度は今月に新設され、長時間労働などによる教員の負担軽減を目的としている。スポーツ少年団などでの指導歴30年超という伊東さんは昨年度からボランティアとして渡利中のサッカー部で指導していた。
部活動指導員となることで有償での勤務となり、ボランティアではできなかった大会の引率をはじめ、指導計画の作成、保護者への連絡、用具施設の点検、管理といった顧問の教職員と同じ役割を担うことになる。
伊東さんは「やることは変わらないが、責任は大きくなる」と気を引き締め「先生たちの多忙さは目の当たりにしている。制度の導入で勤務の軽減につながればうれしい」と話した。
指導に当たる市職員には1時間当たり1600円の手当のほか、通勤手当や遠征の旅費なども支払われる。渡利中の星文行校長は「土、日曜日に顧問の教職員がいない場合でも、指導してもらえる。これまで無償で心苦しかったので、有償となったことで還元できる」と制度の利点を語った。