日本と太平洋の島しょ国・地域による「第10回太平洋・島サミット」の首脳会合が18日、東京都内で開かれた。岸田文雄首相は「気候変動など喫緊の課題への対応は待ったなしだ」として迅速な取り組みを強調。「太平洋島しょ地域との関係をさらなる高みに引き上げ、未来に向け共に歩む決意を新たにしたい」と訴えた。オセアニア地域の協力機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」が「2050年戦略」で掲げた経済開発など7分野を今後3年間の重点協力分野にすると表明した。
会合終了後、協力事項を盛り込んだ首脳宣言と共同行動計画を公表する。共同議長を務める岸田首相とクック諸島のブラウン首相が共同記者発表して閉幕する。
2050年戦略はPIFが22年に策定。太平洋島しょ国が将来に向けた共通の戦略として(1)政治的リーダーシップと地域主義(2)人を中心とした開発(3)平和と安全保障(4)資源と経済開発(5)気候変動と災害(6)海洋と自然環境(7)技術と連結性―を課題とした。日本は後押しする方針を示している。