【ワシントン、エルサレム共同】バイデン米大統領は26日、イスラエルとレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの戦闘を巡り、イスラエルとレバノン両政府が停戦に合意したと発表した。イスラエルとヒズボラは昨年10月以降、国境を挟んで交戦。イスラエル軍は今年9月末にレバノン南部に地上侵攻していた。合意が履行され、中東地域の緊張緩和につながるかどうかが焦点だ。
バイデン氏によると、停戦合意は現地時間27日午前4時に発効する。停戦期間は60日間。
イスラエル政府は26日の治安閣議で停戦案を承認した。ネタニヤフ首相はこれに先立つ動画声明で、ヒズボラを「数十年後退させた」とし軍事作戦の成果を強調。ヒズボラと停戦すればパレスチナ自治区ガザで戦闘を続けるイスラム組織ハマスへの「圧力は増す」と主張した。イランの脅威に集中できるとも述べた。
またヒズボラが停戦合意を破った場合は再攻撃すると警告。停戦を承認した理由については「武器供与に大きな遅れがあった」と説明した。米国からの支援が遅れたとみられる。すぐに再開するとも明らかにした。