【ミルウォーキー共同】トランプ前米大統領は18日、共和党大会で2016年以降、3回連続となる大統領選の党候補指名の受諾演説を終えた。過去2回で繰り返した民主党候補の個人攻撃は控えめで、政策を中心に批判を展開した。暗殺未遂後の支持の高まりに自信を持ち、中傷を不要と判断したとみられる。
「米史上最悪の大統領を10人足し合わせてもバイデンほどの損害はもたらさなかった」。トランプ氏はいつもの調子でバイデン大統領をこき下ろした後「バイデンという言葉を使うのはこの1回だけだ」と述べ、約1時間半にわたる演説で意図的に名指しを避け続けた。物価高への批判や外交政策の失敗を主張する際も「現政権」との表現を繰り返した。
アイオワ州の代議員モーリス・マクワーターさん(70)は「バイデン氏の政策があまりにひどいので、名前も呼びたくないと冗談めかしたのだろう」と感想を語った。
だが過去との違いは顕著だ。16年の党大会での演説では対立候補のクリントン氏の名前を10回ほど挙げた。