自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、二階派の政治資金収支報告書に収支を偽って記載したとして、政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪に問われた元会計責任者永井等被告(70)の公判が22日、東京地裁であり、検察側は禁錮2年を求刑した。判決は9月10日の予定。
被告は6月の初公判で起訴内容を認め、パーティー券収入の一部を計上しなかった理由について「なにがしかの金を派閥に残しておくべきだと考えた」と証言した。
起訴状によると、2018~22年分の政治団体「志帥会」(二階派)の収支報告書で、収入と支出を実際より計約3億8千万円少なく記入したとしている。
二階派では、二階俊博元幹事長が代表の政治団体「新政経研究会」が派閥から計約3500万円の寄付を受けたのに、これを除外した収入を収支報告書に記入したとして、団体の職員だった二階氏の秘書が今年1月に同法違反罪で罰金100万円などの略式命令を受け、確定している。