【リヨン、キーウ共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナの選手が参加したパリ五輪の競技が24日、始まった。サッカー男子1次リーグでイラクと対戦し2―1で逆転負け。スタンドで観戦した避難民は「ウクライナは世界一逆境に強い国だ。次は必ず勝つ」と前を向いた。戦時下のウクライナ首都キーウ(キエフ)でもパブリックビューイング(PV)があった。
試合はフランス南部リヨンで開催。観客席はイラクのサポーターが目立ち、ウクライナ側はまばらだった。イラクが攻勢に出ると大歓声が上がり、ウクライナの応援はかき消された。ドイツで避難生活を送るヤーナさん(23)は「選手はよく走りボールに食らいついた。悔しい」と残念がった。
キーウのPV会場には約100人が集まり大型モニターで観戦した。試合中に停電でモニター映像が消えるトラブルがあったが、自家発電機ですぐに復旧した。
ウクライナ国旗を身にまとって応援する女性の姿も。軍兵士イェブヘンさん(30)は「戦争は続いているが、リラックスする時間も必要だ」と話した。