日本選手団は海外の五輪で最多となる金メダル20個に目標を定めた。2021年の東京五輪は史上最多の金27個を獲得したが、海外では04年アテネ五輪の16個が最多。開催国として得た実りを生かし、地の利がないパリで再び旋風を巻き起こせるか。真価が問われる戦いに挑む。
前回金9個のお家芸、柔道は日本の柱として大きな期待を背負う。男子66キロ級の阿部一二三と女子52キロ級の阿部詩(ともにパーク24)はたくましさを増し、兄と妹で2連覇を狙う。
レスリングは女子50キロ級で前回覇者の須崎優衣(キッツ)が盤石の強さを誇る。東京五輪を見て「次は私が頂点に立つ」と決意した53キロ級の藤波朱理(日体大)は公式戦の連勝を133に伸ばし、須崎との二枚看板に成長した。体操男子のエース橋本大輝(セントラルスポーツ)は個人総合、種目別鉄棒の2連覇に加え、団体総合との3冠に執念を燃やす。
新たな勢いをもたらしているのが都市型スポーツだ。スケートボードの男子ストリートは東京金の堀米雄斗(三井住友DSアセットマネジメント)、14歳の小野寺吟雲らが優勝を争う。