何でもかなうサポート態勢 岡を支えた名門徳洲会

08/01 17:33

 体操男子パリ五輪代表の強化合宿で、岡慎之助(手前)の練習を見守る徳洲会の米田功監督=6月、味の素ナショナルトレーニングセンター

 体操男子の個人総合で金メダルを獲得した岡慎之助にとって転機となったのが、高校時代から社会人で体操の名門、徳洲会に入った決断だ。専属のコーチやトレーナー、栄養士に加え、医療法人のチームとあって病院との連携もサポートに含まれる。2022年に右膝前十字靱帯を断裂した際も、的確な治療が早期復帰につながった。「何でもかなうディズニーランド」と表現する体操関係者もいるほど手厚い。

 07年の全日本選手権で団体総合5連覇を達成して以降、低迷していた徳洲会を米田功監督が立て直した。競争意識を植え付ける狙いで2軍制を導入。自身も04年アテネ五輪団体金メダリストの肩書だけでは「説得力がない」と、改革を題材に6年がかりで経営学修士(MBA)を取得した。

 大学のトップ選手が社会人チームに進むのが主流な中「それでは伸び盛りの選手を最高の環境で指導できない」と分析。通信制の学校と連携し、岡は練習に集中できた。

 五輪前にはフランス製器具を購入して神奈川県の拠点に配備。慣れ親しんだ日本製との違いを把握でき、岡の快挙を後押しした。

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