奈良市の東大寺で7日、本尊の国宝・盧舎那仏(大仏)にたまった1年分のほこりを払う「お身拭い」があった。夏の恒例行事で、大仏はすっきりと輝きを取り戻した。
午前7時ごろ、大仏の魂を抜く法要や読経の後、白装束にわら草履姿で身を清めた僧侶ら関係者約170人が作業を開始。高さ約15メートルの大仏の頭や肩に天井からつるしたゴンドラで近づき、丁寧にはたきをかけた。
命綱を付けた数人が最上部の「螺髪」と呼ばれる髪の部分で作業する姿に、見物客からは「すごい」と声が上がった。
大阪府大東市から母親と来た小学4年の伊井悠人さん(9)は、「いつか自分も掃除をしてみたい」と目を輝かせた。