7日午前の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が乱高下した。取引開始直後に900円超下げたが、その後は上昇して上げ幅が一時1100円を超えた。東京外国為替市場の円相場も一時1ドル=147円台となり、急速に円安へ振れた。日銀の内田真一副総裁の追加利上げに慎重な発言が伝わり、金融市場は荒い値動きが続いた。
前日が過去最大の上げ幅の3217円高となったのを受け、朝方は利益を確定する売り注文が広がった。自動車や電機などの主力銘柄が下落し、内需関連株にも売りは拡大した。6日のニューヨーク株式市場はダウ工業株30種平均が4営業日ぶりに上昇し、取引時間中の上げ幅は740ドルを超えたが、東京市場の米国株高への反応は乏しかった。
平均株価はその後、急上昇した。日銀の内田氏が講演で「金融資本市場が不安定な状況で、利上げをすることはない」と発言したのが伝わり、一転して幅広い銘柄に買いが入った。
午前終値は前日終値比789円15銭高の3万5464円61銭。東証株価指数(TOPIX)は80・31ポイント高の2514・52。