日本にもルーツを持つ14歳の新女王が誕生した。スケートボード女子パークで初出場のアリサ・トルー(オーストラリア)が、開心那(15)を抑えて金メダル。観客席で見守った岐阜市出身の母、愛子さん(50)は「全然信じられない。こっちがびっくりしている」と目を見張った。
ケアンズ生まれでゴールドコースト在住。名は漢字では「愛理沙」と書く。サーフィンやスケートボードに親しんでいた父、サイモンさん(57)の影響で、3歳ごろからおもちゃのピンクのボードに乗り始めた。愛子さんは「サイモンはアリサほどうまくない」と笑う。
サーフィンは「寒いから」という理由で見切りを付け、スケボーにのめり込んだ。一人っ子で、友達と待ち合わせて近所のパークに繰り出すのが楽しみだった。昨年7月に世界トッププロが集まる「Xゲーム」米国大会を制覇。今年5、6月のパリ五輪予選シリーズ2戦を連勝と勢いに乗った。
愛子さんは「天真らんまんな子」と語る。決勝後の第一声は「ママ、アヒルを飼ってもいい?」。金メダルのご褒美として約束していたという。