日清食品、小売価格を拘束か 主力5商品、公取委が警告へ

08/08 11:55

 日清食品による独禁法違反容疑の構図

 食品大手「日清食品」(大阪市)がスーパーなどの小売店に対し、主力5商品の小売価格を全国一律に引き上げるよう強要した疑いがあることが8日、関係者への取材で分かった。公正取引委員会は、独禁法が禁じる「再販売価格の拘束」に当たるとみて、警告する方針を固めた。

 主力商品のブランド価値が下がるのを防ぐ目的だったとみられ、小売店は自由に安売りなどができなくなった。物価高が続く中、消費者は価格の安い店を選択する機会を失った。

 日清食品親会社の日清食品ホールディングスは8日「公取委から調査を受けているのは事実。誠意を持って対応する」とコメントした。強要の有無など詳細に関しては「調査中なので差し控える」とした。

 関係者によると、5商品は「カップヌードル」や同シリーズの「カレー」「シーフードヌードル」、「日清のどん兵衛きつね」「日清焼そばU.F.O.」。日清は全国のスーパーやドラッグストアなど数百店に小売価格の引き上げを強要した疑いがある。各店は日清との関係悪化を避けるため、要請を受け入れたとみられる。

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