【パリ共同】2016年のリオデジャネイロ大会で結成が始まったパラリンピックの難民選手団は、パリ大会で男女とも初のメダルを獲得した。自らの障害に加え、難民として受け入れ国での生活に困難を抱えながら、選手として力を伸ばした。パリ大会では6競技に男子7人、女子1人の計8選手が出場し、過去最多の選手数となった。
テコンドー女子47キロ級で銅メダルを獲得したのは、アフガニスタン出身のザキア・フダダディ(25)。21年の東京大会では、イスラム主義組織タリバンが復権したアフガンを脱出し、同国代表として出場を果たし注目された。
その後、フダダディは家族と共にフランスに保護を求めた。「難民としての生活は楽ではない。3年間とても頑張った」と記者会見で吐露。タリバンは女性抑圧を続けており「世界がアフガン女性を忘れないためにもメダルが必要だった」と原動力を明かした。
開会式で旗手を務めたカメルーン出身のギヨムジュニオル・アタンガナ(25)は、陸上男子400メートル(視覚障害T11)で銅メダルとなった。