米ハリウッドから日本文化を世界へ―。俳優真田広之さんが主演とプロデュースを務めた配信ドラマ「SHOGUN 将軍」が15日(日本時間16日)、米エミー賞連続ドラマ部門の作品賞などに輝いた。自身も主演男優賞を受賞し、授賞式で喜びを語った真田さんにとって、日本文化を正面から描いた作品が評価されることは悲願だった。米国に活動拠点を移して約20年。地道にまいた種が大きな花を咲かせた。
子役を経て、1978年に深作欣二監督の映画「柳生一族の陰謀」で本格デビュー。アクション俳優として活動を始め、NHK大河ドラマ「太平記」、ヒットドラマ「高校教師」などで主演し、スター街道を歩んだ。
転機は、唯一の日本人キャストとして参加した英ロイヤル・シェークスピア・カンパニーの99~2000年の舞台「リア王」。「違う文化をミックスして新しいものをつくる醍醐味を味わった。人生が変わったと言っていいほどの経験だった」
視野は世界へと広がり、トム・クルーズさん主演の映画「ラストサムライ」(03年)で米ハリウッドに進出した。