サッカー女子のWEリーグは26日、理事長に当たる3代目チェアにJリーグの野々村芳和チェアマン(52)が就任して新体制が発足した。同リーグは女性活躍社会の実現を理念に掲げるが、前体制から女性理事の割合は低下。理事15人中7人だった女性は9人中3人となり、スポーツ庁の競技団体運営指針「ガバナンスコード」で定める目標の40%に達しなかった。
スポーツにおける女性の機会向上を使命とする団体、ウィメン・スポーツ・インターナショナル(WSI)は今回の人事を憂慮する声明を出した。初代は岡島喜久子チェア、2代目は高田春奈チェアで、同リーグで初めて男性がトップに立つ。野々村新チェアは記者会見で「女性が活躍できないような阻害要因を、どうなくすかが大切。安定した経営基盤をつくって、女性のリーダーにバトンタッチできれば」と今後の展望を語った。
理事は、役員候補者選考委員会が答申した候補者をWEリーグ理事会が承認後、総会の決議などを経て登用される。女性の新理事には元日本代表の海堀あゆみさん(38)らが就任した。