大阪中之島美術館(大阪市)は2日、東京都内で記者会見し、江戸時代の画家伊藤若冲と円山応挙が合作した一組のびょうぶが見つかったと発表した。それぞれが得意な画題を描いており、同館で来年6月から始まる展覧会「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」に出品される。
見つかったのは、若冲が竹とニワトリを描いた「竹鶏図屏風」と、応挙が梅とコイを描いた「梅鯉図屏風」。同じサイズの金びょうぶに墨で描かれ、対になっている。
展覧会を監修する明治学院大の山下裕二教授は、びょうぶの金箔の材質やつぎ方の特徴が同じことなどから、発注者が一組のびょうぶを仕立て、2人に画題を指定して依頼したと推測している。