東北電力は7日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の再稼働について、原子炉を29日に起動する方針を原子力規制庁に伝えた。2011年の東日本大震災の被災地に立地する原発として初めてで、東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)としても初の再稼働となる。
東北電によると、原子炉内の核分裂を抑える制御棒137本を引き抜く作業を始め、原子炉を起動する。その後、11月上旬に発電と送電を始め、12月ごろに営業運転の開始を予定している。
東北電は13年に着手した2号機の安全対策工事を今年5月に終えた。国内最大級となる海抜29メートルの防潮堤などを整備し、原子炉建屋の耐震性も強化した。原子炉に核燃料560体を装填する作業を9月に終え、現在は再稼働に向けた検査などを実施している。
樋口康二郎社長は、村井嘉浩知事と地元2市町長が原発を視察した今月5日、記者団に再稼働の作業が「ほぼ計画通りに進んでいる」と話し、10月下旬以降に原子炉を起動する見通しを示していた。