液体入り瓶に布、着火剤も 自民党本部・官邸襲撃事件

10/19 20:39

 首相官邸前の防護柵に突っ込んだ車を調べる警視庁の捜査員ら=19日午前7時56分

 東京都千代田区の自民党本部に火炎瓶のようなものが投げられるなどした事件で、埼玉県川口市の臼田敦伸容疑者(49)=公務執行妨害容疑で現行犯逮捕=が乗っていた車に残っていたガラス瓶は、中の液体に布が浸された状態だったことが19日、警視庁公安部への取材で分かった。粘着テープで着火剤も取り付けられていた。衆院選で厳戒態勢の中、重要施設が続けて襲撃され、警備の在り方が問われそうだ。

 逮捕容疑は首相官邸前で防護柵に突っ込み、発煙筒のようなものを警察官に投げた疑い。警視庁によると、臼田容疑者は黙秘している。公安部が動機や背景を捜査している。

 臼田容疑者の父親は取材に対し「過去に原発に反対する活動に注力し、選挙の供託金制度にも不満を漏らしていた」と話した。

 捜査関係者によると、車内で見つかった複数のポリタンクにも液体が入っていた。公安部は19日、公務執行妨害容疑で臼田容疑者の自宅を家宅捜索した。

 臼田容疑者は19日午前5時43分ごろ、自民党本部に火炎瓶のようなものを5本ほど投げ、機動隊の車両が一部焼損した。

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