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成田(学石)劇的2冠 佐賀国スポ、自転車男子ロードレース

10/11 09:25

賞状とメダルを手にする成田
【自転車男子B個人ロードレース】今大会2種目目の優勝をつかんだ成田光志(学法石川高)=大分県オートポリス特設コース

 ビデオ判定での劇的な優勝だった。国民スポーツ大会自転車男子B個人ロードレース(87・9キロ)で成田光志(こうし)(学法石川高2年)は、ラスト500メートルの一騎打ちで勝負強さを発揮し、2位と同タイムによるビデオ判定の末、僅差で栄冠をつかんだ。「全力でスパートした。こんな展開で勝つなんて奇跡のようだ」。言葉からは達成感がにじんだ。

 少年男子ポイントレースに続き今大会2種目目となる優勝を決めたのは「前輪半分ほど」というわずかな差だった。序盤から仕掛ける選手が多い中、成田は終盤にスパートする「その時」を待っていた。

 30人程度の集団のレースを進め、残り10キロを切るとペースアップ。集団から抜け出すと、最終盤は岩村元嗣(大阪・初芝立命館高)との一騎打ちに。最後は優勝への思いが成田を突き動かし、2時間18分26秒でフィニッシュした。

 成田は国スポ直前のレース経験や練習を確実に力へと変えた。スイスで開かれたロードレースの世界選手権に出場して経験を積んだほか、今大会直前もロードレースのため、全力でペダルを10分間こぎ続ける練習を続けていた。

 中野目啓(ひらく)監督(白河実高教)は「海外のレースで得た経験から、駆け引きが上達している」とたたえ、さらなる成長に期待を寄せた。今大会で自信を深めた成田は今後に向け「来春の全国高校選抜大会で、トラックとロードともに優勝したい」と目標を掲げた。(佐藤未羽)

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