国重要文化財に指定され、夏目漱石や正岡子規も通った道後温泉本館(松山市)が11日、約5年半ぶりに全館営業を再開した。2019年1月から、耐震補強や配管の更新のため、一部営業しながら保存修理工事を進めていた。
午前6時の営業開始前には大粒の雨が降る中、観光客や住民ら約50人が列を作った。前夜から並び一番風呂に入った愛媛大3年の野瀬琴音さん(20)は「絶対に忘れられない思い出になった」と笑顔だった。
道後温泉本館は、今年が改築130年の節目。再開に当たり、3階に二つの貸し切り休憩室「飛翔の間」(定員10人)と「しらさぎの間」(定員18人)を新設した。