気象庁や東京大などのチームは19日、北日本で昨年の夏、歴代1位の暑さとなった理由は、三陸沖などの海面温度が記録的に高い「海洋熱波」が原因だったとする分析結果を英科学誌「サイエンティフィックリポーツ」に発表した。高温により、海面上の低い位置にできる雲が少なくなって日射が増したほか、水蒸気が増えて温室効果が強まった。
チームの中村尚東京大教授(気候力学)は「雲と海面水温が互いに作用し合っていた」と話す。
チームによると、暖かい黒潮が北上し、冷たい親潮が後退した結果、昨年2月後半ごろに三陸沖から北海道沖にかけて海洋熱波が発生。