日本の宇宙企業アストロスケールは30日、宇宙ごみ除去技術を確立するための実証衛星「ADRAS―J」(アドラスJ)が、高速で宇宙空間を漂うロケット残骸をさまざまな方向から撮影した連続写真を公開した。残骸から約50メートルの距離を保ちながら周辺を回り、これまでの観測では見えなかった裏側など全体の様子が確認できたという。
この残骸は、日本が2009年に打ち上げたH2Aロケット15号機の第2段部分で、全長約11メートル、直径約4メートル、重さ約3トン。地上約600キロの地球の軌道上を高速で周回している。今回、将来的に残骸を捕獲する際に使えると見込む、機体の突起部分も確認できた。