元保育士に懲役１４年、東京地裁　園児にわいせつ「卑劣極まる」

　東京都内の認可保育所で複数の園児にわいせつな行為をしたとして、不同意性交などの罪に問われた元保育士の無職長田凪巧被告（２７）に東京地裁は１４日、懲役１４年（求刑懲役１５年）の判決を言い渡した。「将来の健全な成長に悪影響を与えることも懸念され、被害結果は大きい」と非難した。

　室橋秀紀裁判長は、被告が保育士の立場を悪用し、約２年にわたって抵抗のできない未熟な年齢の園児を欲求のはけ口にしたと指摘。「卑劣極まりない犯行で、悪質性は顕著だ」と述べた。

　判決によると、２０２１年９月～２３年１２月、勤務先の保育所で７人の女児にわいせつな行為をし、うち３人についてスマートフォンで動画を撮影した。

　被告はこの日、髪を短く刈り込み、黒の上下スエット姿で出廷。判決言い渡し時に身じろぎせず、背筋を伸ばして硬い表情で聞いていた。

　９月に行われた被告人質問では、高校生の時から児童ポルノを収集し、保育士になっても性的欲求を抑えられなかったと説明。「心から大変申し訳なく思っている」と謝罪した。