6月3日に開館25周年を迎える諸橋近代美術館(北塩原村)で開催中の企画展「生誕120周年サルバドール・ダリ~天才の秘密」が9月から、秋田など全国4会場を巡回する。同館の企画展が全国巡回するのは初めて。
諸橋英二館長は23日、福島民友新聞社の取材に「収蔵品が本県のいわゆる『PR大使』として全国を巡回することを期待している」と述べた。
企画展は同館所蔵のダリの絵画や彫刻など約120点を展示し、芸術家ダリの生涯をたどる内容。昨年のクラウドファンディングで修復した作品も展示している。同館では9月1日まで開催。その後、来年までかけて秋田、大分、神奈川などを巡回する。
諸橋館長は開館25周年にあたり「周囲に支えられ、創立時に目指した理想を超える美術館になったと感じる。今後は作品の修復など、次世代への継承もテーマに活動していきたい」と今後の展望を語り「巡回先で多くの方にコレクションを見ていただくだけでなく、当館への来館のきっかけとなる機会になってほしい」と話した。
同館の大野方子学芸課長と久納紹子広報課長が同席した。
開館記念日の6月3日は、来館者先着100人にダリの名言が刻まれた「天才えんぴつ」をプレゼントする。
16日は父の日に合わせ、ダリと父親の関係をテーマにしたトークイベントを開く。入館料は一般1500円、高校・大学生600円、中学生以下無料。問い合わせは同館(電話0241・37・1088)へ。