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福島市観光サイトに独自の宿泊予約機能 年度内にも運用

07/12 07:45

 福島市観光コンベンション協会は、協会が運営する観光ウェブサイト「福島市観光ノート」に、市内の宿泊施設の予約や決済ができる機能を追加する。一つのサイトで観光情報の閲覧と宿泊予約ができるようにすることで、利用者の利便性向上につなげる。年度内の運用開始を目指す。宿泊施設予約サイトは主に旅行会社などが運営しているが、地域独自でシステムを構築するのは全国でも珍しいという。

 福島市観光ノートではこれまで、市内の観光スポットや土産情報などをメインに掲載。宿泊施設の情報もあったが、予約は別のウェブサイトでする必要があった。同協会によると、サイトの年間アクセス数は160万人で、ページ閲覧は400万超。アクセスを直接的な集客につなげようと機能追加を決めた。

 新しいウェブサイトでは、同協会が保有するふるさと納税や宿泊者アンケートの顧客データを活用し、宿泊クーポンや季節に応じた観光情報などを登録者に配信して来訪を促す予定だ。多言語対応や多通貨決済機能も設け、インバウンド(訪日客)にも対応する。旅行会社などが運営する宿泊予約サイトより手数料を抑える方針で、宿泊施設側の負担軽減も図る。

 取り組みは11日までに、観光庁の「全国の観光地・観光産業における観光DX推進に関するマーケティング強化モデル実証事業」に採択された。デジタルツールを活用して旅行者の利便性向上などに取り組む事業に補助するもので、全国17の事業が選ばれ、東北では同協会のみが選ばれた。協会のウェブサイトの仕組みは観光庁を通じて他自治体でも導入される可能性があるという。

 福島市観光コンベンション協会の担当者は「市の魅力を伝えるだけでなく、スムーズに来訪できる環境を整えたい」と話している。

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