東日本大震災や東京電力福島第1原発事故などの被災地を狙ったリフォーム詐欺事件で、相馬署などに詐欺の疑いで逮捕された埼玉県新座市、リフォーム業「アップルホーム」社長の男(23)らが、住民への声かけの文言を事前にすり合わせた上で訪問活動を繰り返してたとみられることが7日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、男らは十数人で滞在していた南相馬市のビジネスホテルなどを拠点に、同市などで訪問活動を繰り返していた。活動の前には男が主導となり、勉強会のように声かけの文言をマニュアル化してグループ内で認識を合わせていたとみられるという。
県警への被害申告や相談があった住民の家には、男や詐欺の疑いで逮捕された愛知県半田市、自営業の男(24)らが訪問。それぞれが「このままでは、いつ雨漏りしてもおかしくない」など住民の不安をあおるような同様の文言を言っていた。
県警は、2人以外にも関与した人物が複数おり、男らが交流サイト(SNS)などでつながり活動する「匿名・流動型犯罪グループ(通称トクリュウ)」とみて全容解明を進める。