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福島県食料自給率79% 22年度生産額ベース、過去最低を更新

08/14 08:40

 農林水産省は、2022年度の都道府県別の食料自給率(概算値)を発表した。本県の生産額ベースの自給率は前年度から5ポイント減の79%で、公表されている1998年度以降で最も低かった。県や農林水産省は全国的な傾向と同様に、国際的な生産資材の高騰や円安による輸入価格の上昇などが響いたとみている。カロリーベースの自給率は2年連続で75%だった。

 生産額ベースの自給率は東北6県で最も低く、最高は青森県で216%だった。カロリーベースの自給率は震災と原発事故に伴う営農休止などの影響で落ち込み、70%台で推移している。熱量の高いコメの生産が盛んな東北地方は自給率が比較的高く、青森、岩手、秋田、山形の4県は100%を超えた。本県は宮城県の69%に次いで2番目に低い。

 県は食料自給率を上げるためには、生産者の確保や農地の基盤整備、スマート農業などの技術開発が必要とした上で「輸入に頼っている麦や大豆、飼料作物の生産力向上が重要になる」(農林企画課)としている。

 都道府県別の自給率は、国全体の数値より1年遅れで公表される。農林水産省は各地域の自然や社会、経済的な条件が異なっていることから、単純な比較はできないとしている。


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