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自転車盗防止へ「行動科学」広報 福島県警、特別看板設置実験

08/22 08:45

 県内で増加する自転車盗を受け、県警は相手に命令することなく、より良い選択をするように促す行動科学の「ナッジ」理論を活用した看板や横断幕を作製し、被害が多い駐輪場に設置する実証実験を初めて行う。郡山市のJR富田駅駐輪場など県内14カ所の駐輪場で実施し、定期的に効果や施錠率の推移などを確認する。

 県警によると、今年1~7月末に県警が認知した自転車盗は679件で、前年同期と比べて163件増加。発生場所は駅の自転車置き場が30.9%と最多で、盗まれた自転車は66.6%が無施錠だった。県警は、施錠率を高めることが自転車盗対策に有効として実証実験に取り組む。

 今回の実証実験は福島大の鈴木あい准教授や科学警察研究所の協力を得て実施する。駐輪場利用者の意識が向くような文言やデザインの看板と横断幕を複数種類作製、施錠率向上へ心理的な働きかけを行うという。県警の担当者は「強制するわけではなく、後押しする形で施錠率が向上することを期待したい」としている。

 県警は27日、富田駅駐輪場で看板・横断幕の設置式を行う。

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