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「余り者同士」だった2人、歩んだ13年の足跡 ワタガシペア解消

08/17 09:25

ペア解消を発表した渡辺勇大(写真左)・東野有紗ペア(資料写真)

 バドミントン混合ダブルスの歴史をつくった2人が大きな決断を下した。20日開幕のジャパン・オープンを最後にペアを解消すると発表した渡辺勇大(27)、東野有紗(28)組=BIPROGY、富岡高卒。五輪では日本勢史上初の2大会連続メダルを獲得するなど偉大な足跡を残してきた「ワタガシペア」が、それぞれの新たなステージに活躍の舞台を移す。

 バドミントンの強豪富岡一中に進んだ県外出身の2人が初めてペアを組んだのは、2012年に開かれたジュニアの国際大会だった。特定のペアがいない東野と、腰のけがで本調子ではなかった1学年下の渡辺。「余り者同士」で急きょペアを組むことになった。

 そこから13年。2人は数々の歴史を築いてきた。富岡高卒業後に実業団に進んだ東野は渡辺を熱心に誘い、1年後に渡辺も日本ユニシス(現BIPROGY)入り。全日本総合選手権4連覇を果たしたほか、21年東京五輪で銅メダルを獲得。混合ダブルスの人気の火付け役となり、日本を引っ張ってきた。

 「私のもう一つの夢であった女子ダブルスで世界の頂点を目指したい」。東野は16日に所属先を通じてコメントした。東野は女子ダブルスで、渡辺は混合ダブルスでそれぞれ新しいペアと組み、競技を続けていくという。2人で臨む最後のジャパン・オープンは2連覇が懸かる。ペアとなって13年の集大成をコートで披露する。(佐藤智哉)

 渡辺「2人だから成長できた」 東野「歴史創れて幸せ」

 渡辺勇大、東野有紗のコメントは次の通り。(原文のまま)

 【渡辺勇大】

 いつも温かい応援をありがとうございます。

 ペアを組んで13年、感謝しかありません。2人だからここまで成長できたと確信しています。

 2人での最後の試合となるジャパンオープンでは、最後まで楽しんでプレーしたいと思っています。

 是非、観(み)に来ていただけると嬉(うれ)しいです。

 今後も2人を温かく応援していただけると幸いです。

 【東野有紗】

 13年間ペアを組みここまで来ることができて本当によかったです。

 たくさんの歴史を創れてすごく幸せでした。ゆうたくんとだからここまで来られたと思います。

 私のもう一つの夢であった女子ダブルスで世界の頂点を目指したいという夢を叶(かな)えられるように、またこれからも頑張っていきたいと思います。

 本当にたくさんの方々のご尽力のおかげでここまで来ることができました。

 まだまだ強くなりたい、トップを目指したい、という思いが強いので、これからも応援よろしくお願いします。

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