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ボッチャ遠藤、好投ぴたり 日本、メダル獲得に大きく前進

09/05 09:35

遠藤裕美

 パリ・パラリンピックのボッチャで準決勝進出を決めた遠藤裕美(38)=県ボッチャ協会、福島市=は個人種目に続く、団体種目でのメダル獲得に向けて大きく前進した。

 ボッチャのチームで3大会連続のメダル獲得を狙う日本。1次リーグ初戦のチュニジアに10点差で快勝後の第2戦。強敵の韓国を相手に、ピンチを切り抜ける好投を決めたのは初出場の遠藤裕美だった。

 3―0から追いつかれて迎えた第5エンド。2大会続けて日本のメダルに貢献した杉村英孝と広瀬隆喜の投じた球はともに狙いが外れ、後がなくなった。それでも遠藤は慌てない。コート中央付近のジャックボール(目標球)を狙い澄まし、左腕を力強く振り抜いた。正確な軌道を描いてぴたりと当たり、1点をもぎ取って流れを取り戻した。

 「競った試合だったけど乗り切れた」と遠藤。ベテラン2人と並んでも気負う様子は皆無で、風格さえ漂った試合だった。

 一方、準々決勝はベテラン2人が引っ張った。世界ランキングで日本より三つ上の5位につけるブラジルに対し、1―4で迎えた最終第6エンド。3投目で広瀬がジャックボールを押し出す好ショットでお膳立てすると、杉村が5投目で、進路を阻む球の密集を越える山なりの一投を決めた。4―4とし、タイブレークでも好ショットを連発した。

 3大会連続の表彰台、さらには初の金メダルへ。遠藤は「諦めないで最後までボールをつないで良い投球ができた」と自信を深めた。

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