作家の内田百閒が東北線や奥羽線をたどって東北を旅したいきさつを「阿房列車」に記している。道中、「何の用事もない」福島市に1泊している。滞在したのには、彼なりの理由があった ▼旅はまず、盛岡を目指すことになった。宵の時間に着くちょうど良い列車があるにはあるが、上野駅発は苦手な朝の時間帯。どうしてもお昼を過ぎてからゆっくりこの列車に乗りたい百閒は一計を案じる。福島駅から乗れば思い通りになることが分か...
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