信じられない光景だった。 2011(平成23)年3月、東京電力福島第1原発1号機が水素爆発する映像をテレビで見た。放射性物質が放出され水や土地が汚染された。 造り酒屋にとって大事なのは水とコメ。「放射能が飛んでくる。もう終わりだ」と覚悟したが、幸い喜多方の放射線量はさほど高くなかった。 そこでトラックに水を積んで福島市やいわき市など被災地に届けた。祖父の7代弥右衛門は関東大震災で酒造りに使う地下...
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