江藤拓農相は20日、就任後初めて本県を訪れ、漁業関係者や農業者と意見交換に臨んだ。江藤農相は報道陣の取材に「最後まで政府として被災地に寄り添う姿勢を持つことが大切。しっかりと現場のニーズに応えたい」と述べた。
江藤農相は、いわき市の小名浜魚市場で県漁連の野崎哲会長らと意見を交わした。野崎会長は本県漁業の本格操業に向け、国の助成制度「がんばる漁業復興支援事業」を柱にした現行の支援体制の維持を求めた。江藤農相は「復興はまだまだこれから先も続くので、首相にしっかり伝えて現地の要望に応えられるようにしたい」との考えを示した。
また、江藤農相は富岡町でキャベツやタマネギなどを生産する「つくば良農」を視察。武田泰明社長から小売業者や加工業者の中で本県産の野菜を「念のため避けたい」とする意向があることを説明した。江藤農相は「(原発事故から)これだけの時間がたっても漁業や農産物の風評は非常に残っている。政府全体で国民の理解を求めていく」と述べた。浪江町のふくしま森林再生事業実施地区も訪れた。