【ワシントン共同】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は12日、連邦公開市場委員会(FOMC)で主要政策金利を5・25~5・5%で据え置くことを決めた。同時に公表した経済見通しでは、年内の利下げ回数の見込みを3回から1回に減らし、高金利政策の一層の長期化を示唆。パウエル議長は会合後の記者会見で、金融緩和が必要と判断するには「まだ時間がかかる」との見方を示した。
米国では物価上昇率の縮小傾向が足踏みしており、現行の政策金利水準を維持する必要があると判断した。金融引き締めが続くとの見方から、ニューヨーク外国為替市場の円相場は一時1円程度円安に振れ、1ドル=156円台後半を付けた。
金利維持は7会合連続。パウエル氏は、物価上昇率はピーク時より縮小したとしつつ「まだ高過ぎる」と強調。利下げに踏み切るためには「さらに良好なデータを見る必要がある」とした。
年内1回との利下げ見通しについて「計画や決定ではない」とし、今後の経済指標に基づき判断する考えを表明。