【ロンドン共同】国賓として英国を公式訪問中の天皇、皇后両陛下は25日午後、ロンドンのバッキンガム宮殿で開かれたチャールズ国王夫妻主催の晩さん会に出席された。天皇陛下はスピーチで長年にわたる両国の交流に触れ「訪問を通じて、友好親善関係が次代を担う若者や子どもたちに着実に引き継がれ、一層進化していく一助となれば幸いです」と述べた。
晩さん会は英王室のウィリアム皇太子らをはじめ、両国から約170人が列席した。
陛下はあいさつの中で、両国が太平洋戦争で敵対した歴史を「友好関係が損なわれた悲しむべき時期」と言及し「苦難のときを経た後に、私の祖父や父が天皇としてこの地を訪れた際の思いがいかばかりであったかと感慨深く思う」と述べた。
これに先立ち、チャールズ国王があいさつした。冒頭、日本語で「英国にお帰りなさい」と親しみを込め「日英両国のパートナーシップの核心にあるのは深い友情です。歴史の教訓、とりわけ暗い時代の教訓から生まれた、国際ルールと制度の重要性に対する相互理解に基づくものです」と述べた。