円急落、37年半ぶり安値 バブル以来、160円後半

06/26 22:45

 26日の外国為替市場で円相場が対ドルで急落し、大手銀行によると一時1ドル=160円台後半を付けた。バブル経済期が始まった1986年12月以来、37年半ぶりの円安水準。米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に利下げするとの観測が後退し、米長期金利が上昇。投資家が日本と米国の金利差拡大を材料視し、高金利で運用に有利なドルを買って円を売る動きを強めた。

 円安はエネルギーや原材料の輸入価格を押し上げ、小売価格にも上昇圧力がかかる。物価がさらに上がれば、個人消費を冷やす懸念もある。

 財務省の神田真人財務官は26日夜、記者団に対し、足元の円安進行について「深刻な懸念を有している。高い警戒感を持って市場の動向を注視している」と表明。「行き過ぎた動きに対しては必要な対応を取っていく」と述べた。

 午後5時現在は前日比41銭円安ドル高の1ドル=159円89~91銭。ユーロは08銭円高ユーロ安の1ユーロ=170円98銭~171円02銭。東京市場での円相場の下落は1ドル=159円93銭までだったが、その後160円台後半まで円安が進んだ。

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