28日午前の東京外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=161円20銭台を付けた。1986年12月以来、37年半ぶりの円安ドル高水準。4月29日に1ドル=160円台前半まで下落した際、政府・日銀が円を買う市場介入に踏み切ったとみられており、市場では再度の介入への警戒感も強まっている。
外国為替市場の円相場は今月26日に一時、1ドル=160円台後半を付け、その後も円安の流れに歯止めがかかっていない。
東京市場の午前11時現在は前日比51銭円安ドル高の1ドル=161円05~08銭。ユーロは57銭円安ユーロ高の1ユーロ=172円18~23銭。
米商務省が27日に発表した1~3月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)確定値が5月に公表した改定値から上方修正された。米経済の底堅さを背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが遅れるとの観測が高まり、日米の金利差が開いた状況が当面続くとの見方から、ドル買い円売りの動きが優勢だった。