政府は、2014年に開始した女性の権利やジェンダー(社会的性差)平等を議論する国際女性会議「WAW!」を刷新し、次世代育成や国連との協調に力点を置くプロジェクトに改編する方針を固めた。若者の国連会議への派遣や研究支援を実施。紛争解決や平和構築に女性が参画する「女性・平和・安全保障(WPS)」をテーマにした国際会合を25年に開く方向でも調整している。複数の関係者が30日、明らかにした。
WAW!は、安倍晋三元首相が女性活躍推進の一環として主導。14年9月の初回には国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事、17年11月の第4回はトランプ米大統領の長女イバンカ大統領補佐官(いずれも当時)を講演者として招いた。岸田文雄首相も22年12月の第6回に出席し、女性の視点を反映させた政策を推進すると表明した。
一方、第6回までに女性参画に関する論点はほぼ網羅され、会議の役割は低下。女性やジェンダーを巡る課題の解決には男性や若い世代を含む合意形成が重要だとして、より実務的な形に移す必要があると判断した。