東京都議補欠選挙(欠員9)は8日、開票結果が確定し、全9選挙区のうち、自民党は派閥の政治資金パーティー裏金事件で党役職停止1年となった萩生田光一前政調会長の地元、八王子市選挙区で敗北するなど擁立した8選挙区で2勝6敗と負け越した。逆風が吹く中、次期衆院選を占う戦いとの位置付けだっただけに、岸田文雄首相の政権運営に打撃となった。
7日投開票の東京都知事選は自民が支援した現職の小池百合子氏(71)が3選を果たしたが、都議補選は惨敗。党内から衆院選への懸念の声が出始めた。
林芳正官房長官は8日の記者会見で「国民の政治に対する不信の声を真摯に受け止め、先送りできない課題に専念して、結果を出していきたい」と述べた。自民幹部は国政選挙について、取材に「壊滅的な結果になる可能性がある」と危機感を示した。立憲民主党の大串博志選対委員長は取材に「自民に対する『裏金逆風』は続いている」と述べた。
萩生田氏は7日、支援者らに「自民党への逆風があり、原因をつくった一人としておわびからの選挙だった」と述べた。