【モスクワ共同】ロシアのプーチン大統領は9日、モスクワのクレムリンでインドのモディ首相と会談した。モディ氏は会談の冒頭で「世界の全ての対立は対話を通じてのみ解決できる」と述べ、ウクライナへの侵攻を続けるロシアに対し改めて外交的解決を呼びかけた。「インドはあらゆる協力をする用意がある」とも述べ、プーチン氏は謝意を示した。
モディ氏は「インドは常に平和の側に立ってきた。あなたの楽観主義を聞き、将来への希望が生まれた」と語った。両首脳は8日、モスクワ郊外の大統領公邸で数時間にわたり通訳だけを交えた非公式会談を行っていた。
6月に3期目に入ったモディ氏は国際会議を除く初外遊先としてロシアを選び、旧ソ連時代からの伝統的な友好関係を強化する姿勢を示した。インドは中国との関係が険悪化する中で、ウクライナ侵攻を背景にロシアと中国が過度に接近するのを警戒し、くさびを打つ狙いもあるとみられる。