能登半島地震で海底隆起などの甚大な被害が出た石川県輪島市の輪島港で12日、同市の海女によるもずく漁が再開した。6月に複数回行われた海中調査を経ての漁解禁となったが、海女1人が採れる量を制限した試験的な操業となった。なりわいとしての本格的な再開の見通しは立っておらず、不安の声も上がった。
輪島港は水深が浅くなり、漁船が漁に出られない状態が続いていた。海底の土砂をさらう作業が進み、海女を乗せる船が出港できるようになったことで、漁再開にこぎ着けた。
6月に海中のもずくの様子を確認した海女の早瀬千春さん(54)は「いいもずくも確認できた。海が生き返るかもしれない」と笑顔を見せた。