【北京共同】中国共産党の重要会議、第20期中央委員会第3回総会(3中総会)が15日、北京で開幕した。新華社が報じた。不動産不況や人口減少で経済の先行き不透明感が強まる中、中長期の経済方針を討議し、決定内容を閉幕日の18日に発表する見通し。中央委員を兼務する閣僚や軍高官の不祥事が相次いだことを受け、習近平指導部が人事を刷新するかどうかも関心を集める。
習国家主席は総会で「改革のさらなる全面的な深化」や米欧と異なる発展モデル「中国式現代化」の推進に関する決定の草案を説明した。中国共産党は1978年の第11期3中総会で改革・開放路線への転換を決めるなど過去の3中総会で中国の将来を左右する重要な政策を決定してきた。
習指導部は2035年までに1人当たり国内総生産(GDP)を中進国水準に引き上げ、今世紀半ばまでに社会主義の「強国」を建設する目標を掲げるが、経済の下押し圧力に直面。住宅市場低迷への対策のほか、習氏が目指す「高い質の発展」や技術革新による「新たな質の生産力」を具体化する政策が注目される。