東京地検特捜部は18日、公選法違反容疑で自民党の堀井学衆院議員の東京都千代田区にある議員会館事務所などを家宅捜索した。堀井氏には地元有権者に秘書を通じて自らの名前で香典を提供した疑惑が浮上していた。特捜部は関連資料を押収し、実態解明を目指す。
午前10時45分ごろ、係官十数人が議員会館事務所に入った。港区の堀井氏の議員宿舎のほか、北海道登別市の自宅と地元事務所でも捜索が行われた。
林芳正官房長官は18日の記者会見で、家宅捜索に関し「政府として答えは控えるが、選挙や政治活動は関係法令に従い政治家が適正に対応すべきものだ」と述べた。自民党は堀井氏の離党を了承した。
事務所関係者によると、堀井氏は2022年ごろ、自身の選挙区である北海道9区内の複数の有権者に対し、自身の名を記した香典を秘書らに持参させていたという。
事務所には「堀井学」と記された香典袋が用意されていた。堀井氏は、事務所内で違法性を複数回指摘されたが「慣例としてやってきた。いきなりやめることはできない」と話し、提供を続けるよう指示していた。