【エルサレム共同】イスラエル軍は20日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の支配地域にある港周辺を戦闘機で攻撃したと発表した。19日に中部テルアビブで1人が死亡したフーシ派の無人機(ドローン)攻撃への報復としている。フーシ派側によると少なくとも3人が死亡、87人が負傷した。フーシ派は反撃を示唆する声明を出しており、中東地域の緊張が高まっている。
中東の衛星テレビ、アルジャジーラによると、昨年10月にパレスチナ自治区ガザで戦闘が始まって以降、イスラム組織ハマスに連帯して紅海やアデン湾で商船攻撃を続けるフーシ派に対し、イスラエルが攻撃したことが公になったのは初めて。
フーシ派報道官はX(旧ツイッター)で、西部ホデイダの石油貯蔵施設や発電所が攻撃を受けたと表明。系列メディアは港周辺で黒煙が立ち上る映像を報じた。
イスラエルのネタニヤフ首相は声明で「港は軍事目的で使われていた」と強調し、フーシ派はこの港でイランからの武器を受け取っていたと主張した。