パリ五輪に臨むバスケットボール男子日本代表で、目標の8強入りへの鍵を握るのが、ガードの河村勇輝(横浜BC)と、米ネブラスカ大を卒業したシューター富永啓生の23歳コンビだ。19日にベルリンで行われた強豪ドイツとの強化試合では、ともに持ち味を出し切れず大敗を喫した。試合後、ホーバス監督から苦言を呈された2人の出来は、本番でもチームの浮沈を左右しそうだ。
河村はスピードを生かしたゴール下への突破は光ったものの、7得点、3アシストどまり。ミスでボールを失うターンオーバーはチーム最多の四つを記録するなどややミスも目立ち、ホーバス監督は「落ち着きがなかった。ちょっとショック」と不満を隠さなかった。
富永は厳しいマークに苦しんだ。代名詞の3点シュートは7本打って成功はゼロ。監督が問題視したのは、試合の途中から外から狙わずにドライブで仕掛ける場面が増えた点で「こういう(入らない)試合はある。でも彼は(シューターとしての)役割を恐れた感じがしたので、注意した」と明らかにした。