政府は25日、労働力不足で物流の停滞が懸念される「2024年問題」への今後の対応策を公表した。宅配ボックスや玄関前に荷物を届ける置き配を選択するなど、再配達削減に協力した消費者へポイントを付与する事業は、今年10月から始める。人手を使わず荷物を運ぶ自動物流道路は、10年後の30年代半ばに一部区間での実現を目指す。
ポイント付与はアマゾンや楽天、LINEヤフーなどが10月から順次実施する。付与対象は置き配やコンビニ受け取り、ゆとりある配送日の指定など事業者によって異なる。付与額も事業者が決め、政府は原資として1配送当たり最大5円を補助する。
実施期間は10月から数カ月間の予定で、再配達にならない受け取り方法の浸透を図る。
自動物流道路は、既存の高速道路などの中央分離帯や路肩、地下に物流専用のレーンを設け、荷物を載せた自動走行カートを走らせる構想。30年代半ばまでに、大都市近郊の渋滞が多い区間などで実現する。将来的には、物流の大動脈である東京―大阪での長距離輸送を可能にしたい考え。