【パリ共同】パリ五輪は26日(日本時間27日未明)に市中心部のセーヌ川を舞台に開会式が行われ、パリで100年ぶり3度目となるスポーツの祭典が開幕する。「広く開かれた大会に」をスローガンに掲げ、夏季五輪で初めて競技場外で実施される開会式では各国の選手団が華やかに船上パレードする計画。競技はサッカーとラグビー7人制が24日に始まり、地元フランスの試合を中心に会場が大勢の観客で熱気に包まれた。
セーヌ川周辺やエッフェル塔など観光名所ではテロ対策で厳重な警備態勢が敷かれ、フランス警察は24日までに五輪期間中に妨害行為を企てた疑いでロシア人の男を逮捕した。交通規制も強化され、緊張感が高まっている。
24日のサッカー男子ではアジア王者の日本がボルドーでの1次リーグD組初戦で南米予選1位のパラグアイに5―0で大勝し、好発進。25日のサッカー女子では、1次リーグC組の日本がナントで優勝候補のスペインと対戦し、1―2で敗れた。
組織委員会によると、チケットは五輪史上最多の880万枚以上が既に販売された。国外からも多くの観客が訪れる見込みで、新型コロナウイルス禍で原則無観客だった2021年東京大会と雰囲気が一変している。
5月9日に南部マルセイユで始まったフランス国内の聖火リレーは最終盤に入り、25日にパリ近郊を巡回。開会式で聖火台へ点火される。
近代五輪の創始者、ピエール・ド・クーベルタン男爵の母国に戻るパリ五輪の出場枠は史上初めて男女同数となった。日本選手団の選手数は団体球技の活躍で海外五輪最多の400人超となり、海外開催で最多となる金メダル20個を目指す。