【北京共同】国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は27日、北京市の中心部を南北に貫く「中軸線」の世界文化遺産登録を決めた。新華社電によると、中国当局が民主化運動を武力弾圧した1989年の天安門事件の現場となった天安門広場も含まれている。欧米など国際社会で波紋を呼びそうだ。
中軸線は13世紀から建設が始まり、全長7・8キロ。歴史的建築物が点在する。天安門広場には建国の指導者毛沢東の遺体を安置する毛主席記念堂もある。今回の登録で中国の世界遺産の数は59となった。
中国で天安門事件はタブー視されており、公の議論や報道は事実上不可能となっている。